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世界にたゆたふてみたが

世界にたゆたふてみたが

 

摂動する事を已めぬ世界は、

絶えず己に対して猜疑を抱いてゐて、

それ故に摂動せずにはをれぬのだらう。

その摂動する世界にたゆたふ事を

おれは試みてはみるのであるが、

しかし、ほんの少したゆたふた後、

おれは世界から弾かれてしまふ。

さうして世界は大欠伸をして

にたりと嫌らしく嗤ふのだ。

とはいへ、世界もまた深い苦悩の中にあるに違ひなく、

例へば世界を似而非自然などと呼ぼうものならば、

世界は瞋恚に顔を真っ赤にして、

さう呼んだものを踏み潰さうとするに決まってゐるのだ。

そもそも世界は自然とは相容れぬものであり、

世界は自然に対して反抗するものの筈なのだ。

さうして世界は自然を圧して

自然を成敗するのを使命としてゐるのであるが、

今の処、それは完全に失敗に終はってゐて、

世界は自然に対して優位に立った事などこれまで一度もなく、

敢へて言へば、世界は自然にいいやうにあしらはれてゐて、

自然の千変万化するその様について行けず、

自然を飼ひ慣らす事なぞ夢のまた夢。

何しろおれが、既に自然なのであり、

これまでおれが世界であった事など一度もないのだ。

そんなおれが世界にたゆたった処で、

それは爪弾きされるのが関の山で、

元元おれと世界は相容れぬ関係なのだ。

ならばと世界にこだはるおれは、

世界をぐにゃりと握り潰して、

世界を再構築する傲慢を為さんとするのだが、

それこそおれの横暴であり、

世界に対して義を欠いてゐるとしか言ひやうがない。

それ故におれは世界にたゆたふてみるのだが、

何時も弾き出されて、

世界が大欠伸をする様を見ては、

世界がにたりと不敵な嗤ひをその相貌に浮かべるのを見るばかりなのだ。

どうしてかうも世界と相容れぬのかと苛つくおれは、

世界の臀部に齧り付いては

世界が吃驚して痛がる様を見ては憂さ晴らしをしてゐる小心者でしかないのだ。

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