site
stats ??????
にほんブログ村 ポエムブログ 現代詩へバナー画像にほんブログ村 哲学・思想ブログへブログランキング・にほんブログ村へ にほんブログ村 小説ブログ 純文学小説へ

憂愁の中でも尚

憂愁の中でも尚

 

気怠い日常が今日も過ぎてゆくが、

その中でも尚、吾は独り物自体を掴むかのやうに

漠然とした感触を何に対しても抱く中、

自然といふものの正体を見誤った結果として、

世界に溺死するのが吾の取り得る尤もな事で、

当然吾は何時も無闇矢鱈に息苦しいのは言ふ迄もない。

それでも吾は既に自然に馴致されてゐるので、

この漠然とした自然の中で、生くる術といふものは当然知ってゐる筈なのだが、

自然に去勢されたとしか感じられぬ吾は、

この正体不明な自然の傍若無人な吾を無視するかのやうな吾に対する振舞ひに、

吾は当然自然に対して憤怒するのであるが、

果たせる哉、吾は何に対して憤怒してゐるのかさへ解らず、

結局の処、吾の憤怒の向かふ先は、自然と吾に落ち着くのだ。

さうなると果てしない堂堂巡りが始まってしまひ、

吾は最早その堂堂巡りから抜け出す術を知らぬのだ。

その上、その堂堂巡りは何時しか快楽になってゆくのは必定で、

最後は吾が吾を罵倒する事にのみに吾の本質が隠れてゐるのではないかと悦には入り、

しかし、吾が吾を罵倒するをかしみに

自嘲する外ないのだ。

はて、とはいへ、当の自然に対する憤怒は何処へ行ったのかと訝りながらも、

吾が吾を罵倒する事が、自然の摂理であるかのやうに意を定めた吾は、

最早、その堂堂巡りから抜け出す事を善とせず、

只管に内向する吾の思考には何の疑念も抱く事なく吾は籠もるのだ。

さうして吾を罵倒し尽くした挙げ句に

吾は当然ながら疲労困憊し、

倦み疲れた吾は、不思議な事に吾といふものを断念し、

さうして吾は苦虫を噛み潰したやうに

唯唯、吾である事に我慢し、

自然を端から毛嫌ひする事で、

何とか吾と言ふ存在を此の世で保持するのだ。

ところが、自然は内部に籠もった吾といふものをいたぶるのは慣れたもので、

その手つきは芸術的なのだ。

それに感嘆しながら、吾と言ふ存在は自然の鼻息でさへ一溜まりもなく、

蟻を踏み潰すやうに、

自然は吾を根本から踏み潰すのだ。

すると、漸く吾は吾の存在の危ふさに対して思ひ為すのであるが、

その時は既に手遅れで、

吾は既に吾に対して何の感慨も抱く事なく、

吾は吾を簡単に棄てるのだ。

へっ、さうして棄てた吾は、

――はっはっはっ。

と嗤ひながら、

尚も卑屈に自然に対して媚びを売り、

さうして吾は漸く吾に対して我慢出来得るのだ。

(Visited 1 times, 1 visits today)

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*

Twitter Auto Publish Powered By : XYZScripts.com
PVアクセスランキング にほんブログ村