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憂鬱

憂鬱

 

憂鬱な日日は

紺碧な空から零れ落ちさうな

苦苦しき神の涙を飲み干す如くに

のっぴきならぬ苦悩に打ちひしがれて

打ちのめされるのであったが、

とはいへ、神の頬にびんたを食らはせようと

藻掻き苦しむ喜劇的な存在でもある私は、

アフリカの大地にその特異な姿を表はすパオパブの木の如く

根と枝が逆様のやうな様相を呈しなければ、

最早全く誤魔化しきれぬ己の心情に溺れることで

私の内部は逆立ちをし、

このどうしようもない憂鬱な気分を

ほんの一寸でも《ずらす》ことで嗤ひに変へようと躍起になったが、

それは悉く失敗に帰し、

私は更に憂鬱な気分に落ち込む。

最早立ち上がるのも億劫な私は、

薄ぼんやりと憂鬱に囚はれたまま

まんじりとせずに坐したまま、

ずきずきと痛む頭を抱えながら、

耳を切断したフォン・ゴッホの如くに

パイプ煙草を銜へながら

再び快活さが甦るその時をじっと我慢して待つ。

さうしてやうやっと生き延び、

死の甘い誘惑を退けながら

しかし、それが何時まで続くのか定かならぬことに焦れながら、

今は、只管、恋する女を思ひ

まるで崖っ縁に縋り付くやうにして

何とか私が私であることを保持してゐるのだ。

私を囲繞する時空間は

私の内部で重重しく打ち震へてゐるその悲しき振動に共鳴し

尚一層その音は私の哀しさを増幅させる。

内部に引き摺られれば最早二進も三進もゆかぬ私は、

しかし、この憂鬱に敗走に敗走を続け、

今もこの憂鬱に敗走を続けてゐる私は、

最早内部に湧出する憂鬱に溺死寸前の態で蟻地獄に落っこちた蟻の如く

藻掻けば藻掻くほどに蟻地獄の底へと落ちてゆく蟻のやうに

じたばたしながら憂鬱の底へと驀地(まっしぐら)なのだ。

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