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断絶

断絶

 

此の世界との断絶に、唯、茫然自失する自我の未成熟な吾は、

何とか世界との接続を試みるのであるが、

その試行錯誤の末にあっても、それは悉く世界に拒絶されるのだ。

それは多分に、吾において問題があり、

結局、世界の問題が吾の問題に帰結してしまふ此の未成熟な吾といふ存在は、

しかし、己が全く未成熟である事を自覚するに至らず、

その拒絶感の原因を世界に求める悪癖があるが、

それが何時如何なる時も、吾に非があるとは思ひ至る事はないのだ。

 

しかし、吾はそれ程に《偉い》存在なのか、といふ疑念は、何時も胸に去来してゐて、

世界に対して常に優位にあると吾はどうしても考へたいのであるが、

それも、悉く否定され、吾と言へば途方に暮れるのが関の山なのだ。

 

此の世界に対する親和性が微塵も感じられぬ吾の、

悉く吾に非がある事に思ひ至らぬその幼稚さが、

未熟故の免罪符に帰するのかと問はれれば、

そんなことは全くなく、吾に非があるとは思ひも由らぬ事はそれは火を見るよりも明らかなのだ。

 

それ故に吾は最後の手段として吾に閉ぢ籠もるのであるが、

しかし、そんな吾に《未来》が開かれてあるかと言へば、

自ら《未来》を閉ざしてゐる事は一目瞭然で、

閉ぢた吾といふものは《過去》にばかり気が囚はれ、

《過去》が《未来》と背中合はせで、何時でも反転可能な関係である事を、

これまた、只管拒絶するのだ。

 

嗚呼、と嗚咽を上げる吾の不憫さは、

最早救ひようがなく、

結局は、皮肉な事に自ら拒絶した世界に顔無しのままに埋没するのだ。

さうなると何ものも閉ざされた吾を見出すものは全くなく、

《他》との出会ひは永劫に訪れる事はないのだ。

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