黙考のしじま

思索に耽る苦行の軌跡

ものの有様 六

ものの有様 六   そのやうに依存性がある情報は何処まで行かうが《もの》の偶有性を経巡るのみで《もの》の本質へは届かぬのであるが、つまり、仮想現実は《もの》の偶有性のみで成り立ってゐるのであって、其処に《もの》の本質を探…
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2018年7月9日 0

穴凹

穴凹   黄泉の国が出自のものたちがゆらゆらと揺れてゐる。 彼らは既に自分の居場所を見失ってゐて、 行燈の如く淡く光を放ちながら、 己の肉体を出たり入ったりを繰り返し、 さうして黄泉の国に流れてゐる時間を計ってゐる。 そ…
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2018年7月8日 0

孤独を嗜む

孤独を嗜む   でっち上げた虚構といふ過酷な世界に《吾》を放り込んで、 あれやこれやと《吾》をいびりながら、 《吾》が不図漏らす呻き声に耳を傾ける時、 俺はブライアン・イーノの音楽を流すのが流儀で、 ざまあ見ろ、と《吾》…
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2018年6月24日 0

衰滅する時の断末魔の醜悪さ

衰滅するする時の断末魔の醜悪さ   衰滅するものは、 それだけで背筋をピンと伸ばし、 最期に黙礼をして此の世から去るのが筋といふものだ。 それを怠って最期に断末魔を発するのは、論外である。 衰滅する時、それが如何に無念で…
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2018年6月17日 0

ゆるして

ゆるして   ――ゆるして。 かう書き残して虐待死した幼児の その小さな小さな小さな胸に去来したものを 果たして抱へられ得る現存在がどれ程ゐるのか不明ではあるが、 唯、死を以てしてもその願ひは叶ふことなく、 決して赦され…
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2018年6月16日 0

誰の為にぞ

誰の為にぞ   さうまでしておれ自身を追ひ詰めるのは誰の為にぞ、と問ふたところで、 その愚問に答へる馬鹿らしさに苦笑ひするおれは、 所詮立つ瀬がないのだ。 恥辱に塗れてやうやっと息が継げるおれは 何ものか解らぬ幻影をぶん…
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2018年6月11日 0

誰でもよかった

誰でもよかった   ――誰でもよかった。 また、自殺願望者が無差別殺戮を理不尽にも断行した。己の手で自死出来ぬその未練たらたらな生への執着が無差別殺戮の凶行へと駆り立てたのであるが、そのやうに彼を駆り立てた本当の正体は、…
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2018年6月10日 0

それでも壁を叩く

それでも壁を叩く   眼前に立ち塞がる巨大な巨大な壁を前にして おれはそれが無駄な足掻きに過ぎぬと知りながら、 どうあっても素手で叩いてぶち破る妄想のみ抱き 狂気の人と化して蜿蜒と叩き続ける。 壁といふものは誰にも存在す…
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2018年6月4日 0

水底で揺るてゐるやうな

水底で揺るてゐるやうな   ぐにゃりと奇妙に歪んだ太陽を仰向けで眺めながら、 その柔らかい陽射しに揺らめく炎を眺めてゐるやうな 何となく慈しみに満ちた雰囲気に抱かれたおれは、 溺死した死体に過ぎぬ。 然し乍ら、閉ぢられる…
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2018年5月28日 0

「自分らしく」に潜む欺瞞性

「自分らしく」に潜む欺瞞性   「個性、個性」と叫ばれて喧しいが、 個性なんぞが人間にある筈がない。 人間が、例へば犬になるのであれば、それは個性であるが、 しかし、人間が人間である以上、其処に個性なんぞある筈はない。 …
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2018年5月26日 0
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