宇宙開闢以前の《世界》は《存在》する

思索に耽る苦行の軌跡

宇宙開闢以前の《世界》は《存在》する

2016年6月7日 思索、詩、アフォリズム 0

宇宙開闢以前の《世界》は《存在》する

 

――例へば此の世に幽霊が存在し得るのであれば、其処は「現存在」の背である筈だ!

――それは何故かね?

――何故って、それは、唯一、此の世で「現存在」が裸眼で直接見られぬ処だからさ。

――此の宇宙開闢以前の《世界》もまたどう足掻いても見えぬぜ。

――へっ、つまり、端的に言へば、背中が、若しくは後ろの正面が《存在》するといふ事は、宇宙開闢以前にも《世界》が《存在》していた証拠になるのさ。其処は幽霊の、つまり、数多の《死者》の怨嗟に満ち溢れてゐた《世界》だ、ちぇっ。

――しかし、触覚の感触だけは背中にもあるぜ。つまり、「現存在」は背中の《存在》を端から《認識》してゐる。また、《他》には《吾》の背ははっきりと見える。

――だから、どうしたといふのかね? しかし、《他》は《吾》の内部は見えやしない。つまり、それは、尚更、宇宙開闢以前の《世界》は、《吾》が背中の《存在》を《認識》してゐるのであれば、必ずあるといふ事さ。

 

其処で、ゆるりと陽炎が揺らめき、《吾》の影が嗤ったのだ。「ふっふっふっ」と。

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