作者別: 積 緋露雪

思索に耽る苦行の軌跡

刻印

刻印   何時も全身に電気が走るやうな痺れに悩まされながらも おれはおれの存在におれといふものを刻印す。 このやうに刻印せねば、おれは正気を失ふかもしれぬ。 それだけ追ひ詰められてゐるおれは 一時もおれを見失ってはならぬ…
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2018年12月16日 0

物憂げな日も喰らふ

物憂げな日も喰らふ   何をする気力も湧かなくて、 只管、一所に座り続けるのみの物憂げな日も おれは生にしがみつくやうに喰らふ。 さうすることでやうやっと死の誘惑に抗ふ外ない苦悩の日日は かうして何日も続くからには違ひな…
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2018年12月3日 0

風に棚引く柳の枝のやうに

風に棚引く柳の枝のやうに   何処からでも吹き込んでくる風に対して自在に振る舞ふその柳の枝の柔軟さが、 どうやらおれには決定的に欠落してゐる。 風と戯れながらも自然と遣り過ごしてしまふ柳の枝に感心しきりのおれは 己は羸弱…
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2018年11月26日 0

逆巻く憤怒

逆巻く憤怒   何故、こんなにもおれは、おれに対してどうしようもない憤怒が湧き上がるのだらう。 この憤怒はおれが此の世に存在する以上、消えることはないのか。 それ以前に、おれは何に憤怒していると言ふのか。 それすらも解ら…
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2018年11月17日 0

常在、灼熱地獄

常在、灼熱地獄   いよいよ現世が灼熱地獄の様相を呈してきた。 この酷暑は現世を生きる人人が罪を犯してゐるといふ証左であり、 地球の気候変動は、現世の人人に対する地獄の責め苦の一つである。 これから夏は更に暑く、冬は更に…
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2018年8月6日 1

開眼(かいがん)

開眼(かいがん)   生殖器たる花のやうに此の宇宙が開眼してゐるとすれば、 おれは此の身の恥辱に堪へられるであらうか。 直截に言へば存在することは恥辱以外の何ものでもない。 何故ならどう足掻いたところでおれは不完全な存在…
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2018年7月30日 0

退隠

退隠   現はれては直ぐにその姿を消し、 闇に退隠する表象群に対して さて、困ったことにおれは、 一体おれ自身と表象群のどちらが、 闇に退隠してゐるのか最早解らぬのだ。 趨暗性なおれは絶えず闇の中に身を隠し、 さうしなけ…
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2018年7月29日 0

あの日のやうに

あの日のやうに   もんどり打って奈落の底に落ちるやうに 一歩歩く毎に腰が砕けるこの感覚は、 最早一生消えることはないでせう。 それは額に捺された焼印の如く 罪人の徴として重く私にのし掛かるのです。 もうあの日のやうに …
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2018年7月22日 0

ものの有様 六

ものの有様 六   そのやうに依存性がある情報は何処まで行かうが《もの》の偶有性を経巡るのみで《もの》の本質へは届かぬのであるが、つまり、仮想現実は《もの》の偶有性のみで成り立ってゐるのであって、其処に《もの》の本質を探…
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2018年7月9日 0

穴凹

穴凹   黄泉の国が出自のものたちがゆらゆらと揺れてゐる。 彼らは既に自分の居場所を見失ってゐて、 行燈の如く淡く光を放ちながら、 己の肉体を出たり入ったりを繰り返し、 さうして黄泉の国に流れてゐる時間を計ってゐる。 そ…
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2018年7月8日 0
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